序説●大友 邦
本特集では，消化管疾患の中でも，腫瘍性病変のCTを主とした画像診断の有用性と限界をテーマとして取り上げ，上皮性腫瘍について上部消化管と下部消化管に分け，gastrointestinal stromal tumor（GIST）を中心とする間質性腫瘍と悪性リンパ腫は別途に解説していただいた．また，迅速な対応が求められる術後の様々な合併症の画像診断と，放射線科医が知っておくべき病理学的事項と，外科手術を中心とした治療の最近のトピックスを加えた．
本特集が，消化管腫瘍のCTを中心とした画像診断にかかわっている方々の日常診療に役立てば，これに過ぎる喜びはありません．

特集
病理−最近のトピックスを中心に− ● 齋藤 光次，浜谷 茂治ほか
胃癌の治療−特に腹腔鏡下手術と3D-CTの有用性− ● 竹吉 泉，吉成 大介ほか
食道・胃・十二指腸−上皮性腫瘍− ● 伊達 秀二，本田 有紀子ほか
小腸・結腸・直腸−上皮性腫瘍− ● 津田 孝治，武智 恵ほか
間質性腫瘍−GISTを中心に− ● 鶴丸 大介，古森 正宏ほか
消化管悪性リンパ腫 ● 笹井 信也，加地 充昌ほか
術後合併症 ● 渡辺 慎，桐生 茂ほか

連載
すとらびすむす
趣味と（の？）IVR ● 中村 健治

画像診断と病理
卵巣甲状腺腫性カルチノイド ● 北井 里実

ここが知りたい！
画像診断2011年1月号特集
「おぼえておきたい稀な画像所見─胸部のcommon disease─」● 楠本 昌彦，西田 暁史ほか

Picked-up Knowledge from Foreign Journals
神経放射線 ● 菅 信一

Case of the Month　
Case of June ● 笹栗 弘平，入江 裕之ほか
The Key to Case of April ● 水口 昌伸，工藤 祥

Refresher Course　
多列CT/高分解能MRI時代におけるvolume readingの勧め● 片平 和博，小森 宏之ほか