知っておくべき偽病変
胸部における正常変異(破格),先天奇形
序説
原 眞咲
ほとんどの人が正常変異(破格)をもっていると言ってもよいであろう.代表的,あるいは稀であっても病変と紛らわしい所見については,十分な知識を備えておくことが,臨床画像診断医としては必須であると思われる.また,この延長に先天奇形という病態が存在し,知識の連続性が得られ,さらに理解が深まることが期待される.そこで,病的意義に乏しい単なる破格,診療対象にはならないが病変と紛らわしい所見,あるいは,症状を有し診療対象となる代表的な先天奇形,さらに,異常は存在しないが異常所見のごとく描出される偽病変について,CT,MRIの時代の中,人気がはかばかしくない胸部単純X線写真を含めて,初学者にもわかりやすく平易な表記,解説をお願いした.しかし内容はかなり深く,一筋縄ではいかないかもしれない.ここは是非,じっくりと味わって頂きたい.
特集
肋骨と胸壁軟部組織
肋骨を除く胸郭(肩甲骨,鎖骨,胸骨,椎骨,上腕骨)
胸膜
気道
肺動静脈の先天疾患
肺動脈のバリエーション
体循環静脈
大動脈および主要分枝
●連載目次●
すとらびすむす
Grading, ○○分類type○
新津 守
画像診断と病理
腹壁外デスモイド腫瘍
鴫原 武志,宍戸 文男ほか
ここが知りたい!
画像診断2010年11月号特集
「膵腫瘍の画像診断と病理・病態」
望月 健太郎,蒲田 敏文
投稿 原著
表皮嚢胞のMRI所見
細川 崇洋,佐藤 良則ほか
Picked-up Knowledge from Foreign Journals
子宮に対する低侵襲治療ー画像による評価ー
片岡 正子
CASE OF THE MONTH
Case of April
水口 昌伸,工藤 祥
The Key to Case of February
大塚 貴輝,入江 裕之ほか
Refresher Course
脳室内腫瘍および松果体近傍部腫瘍の画像診断
山本 憲
第16回「画像診断」MVP賞
第7回「画像診断」Best Invited Editor賞受賞者発表
CASE OF THE MONTH 2010年成績優秀者発表