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がん疼痛マネジメントセミナーin京都(2)

雪の京都で開催された「がん疼痛マネジメントの理解とケアの実際」セミナーのつづきです.

午後は,山川宣先生(六甲病院緩和ケア科医師)による,薬物療法の基礎講義です.
この3ポイントを理解すれば,もうオピオイドは怖くない」を目標に,薬物療法を基礎から解説されます.薬物,とはこの場合いわゆる麻薬に相当することもあり,扱うナースにも,投与される患者や家族にもとかく「おそれ・誤解」があるのも事実です.正しい知識をもって正しく使うために知っておきたい知識がぎゅっとつまった時間で,参加者アンケートにも「勉強になった」という意見が多くありました.

ここまで,林章敏先生山川宣先生という2人のドクターによる講義です.
ここから「がん看護専門看護師」,実際のケアにかかわるナース2人による講義になります.

まずは,高橋美賀子先生聖路加国際病院)による「薬物療法時の患者・家族の指導と援助」です.
先ほどの「薬物(オピオイド)に対する誤解」を解消し,よりよいケアを提供するには,まず患者さんにも正しく理解してもらう必要があるわけです.そのための方法論を,まず患者さんや家族の気持ちに対するアプローチからお話しされます.

次に,小山富美子先生(近畿大学医学部附属病院)による「一般病棟・外来や在宅における疼痛ケアの実際」です.事例を中心に,疼痛ケアに役立つ看護技術を学んでいきます.
昨年10月の東京会場では,同じテーマを中村めぐみ先生(聖路加国際病院)にお話しいただきました.
(写真は,左から小山富美子先生,高橋美賀子先生,山川宣先生)

さて,4人の講師による講義内容というのは,緩和ケアにとって大切な「チーム」の考え方になっています.病棟,外来や在宅,そして医師と看護師.いろいろな角度から緩和ケア,そのなかでもとくに疼痛ケアについてさまざまな角度から理解することができたセミナーでした.

では最後に,参加者アンケートから!

◆参加者アンケートより
・とてもよくわかりました.当院にも緩和ケアチームがあればよいのに…と思います.
・林先生の導入がよかった.
・小山先生の「疼痛ケアの実際」は,明日からの患者ケアにすぐ活かせそうです.
・山川宣先生の話はユーモアも交えながらのお話だったので,とてもわかりやすかった.
・(高橋先生の講義で)オピオイドなどの必要性を十分に理解し,患者の不安を具体的に理解することで患者・家族が安心して疼痛コントロールができるのだと,改めて感じた.
・基本から実践,地域へと流れができていて,初心者の私でもある程度理解でき,興味がでてきました.
・「がん疼痛」1つに絞ったテーマで詳しく学ぶことができて,とてもよかった.
・自分が「痛みのレベルを聞くだけのナース」になっていたことに気づいた.目からウロコだった.



先生方,参加者の皆様,ありがとうございました!

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