産婦人科領域では,超音波検査が最も重要であるが,近年,MRIが非常に有用であるとする報告が多い.そこで本書は,MRI・CT・超音波の画像を比較しながら,MRIが特に役立つ疾患,CTやMRIを追加して診断すべき疾患について,読影のポイントと診断の進め方を解説する.巻末に,鑑別診断のトレーニングができるCase Study付き.
1.検査法,読影の基本
1.超音波検査の基本
2.CT検査の基本
3.MRI検査の基本
4.CT,超音波,MRIの安全性
2.画像に基づく骨盤部正常解剖-正常所見,生理的変化および奇形を含む
1.正常解剖
2.月経周期に伴う子宮および卵巣の変化
3.新生児および小児の子宮,卵巣
4.子宮,腟の奇形
5.子宮内異物
6.生殖器以外の骨盤内臓器
3.子宮
1.子宮体部の病巣
2.子宮頚部の病巣
3.腟および外陰部の病巣
4.卵巣・卵管
1.卵巣の非腫瘍性嚢胞性疾患
2.卵巣の良性腫瘍性疾患
3.悪性卵巣腫瘍
4.卵管の炎症性病変,腫瘍性病変
5.妊娠に関連した病態
1.妊娠時の画像診断
2.子宮外妊娠
3.絨毛性疾患
4.不妊
6.術後変化
1.生検後の変化
2.手術後の変化
3.再発の評価
4.放射線治療後の変化
5.残存腫瘍,再発腫瘍
6.化学治療による変化
7.ホルモン療法による変化
7.血流イメージング
1.MRIによる血流イメージング
2.超音波ドプラ法の原理と評価法
3.婦人科領域の血流動態と診断
Case Study-これをどう読む?
1.小さな卵巣嚢胞性腫瘤
2.小児の嚢胞性腫瘤
3.直腸腫瘤を主訴とした嚢胞主体の腫瘤
4.右付属器嚢胞性腫瘤内に小さな充実性部分を認める
5.左付属器の嚢胞性腫瘤
6.管状を呈した巨大嚢胞
7.子宮近傍の腫瘤
8.子宮に接した巨大嚢胞性腫瘤
9.子宮由来か付属器由来かの区別が難しい嚢胞性腫瘤
10.子宮頚癌術後断端の腫瘤