画像に隠された真相を探る!
拡散に関する教科書や文献では、記号や数式に戸惑い、難しいと感じて敬遠する人が多くいます。
そこで、著者が高校の数学や物理の教科書を見ながら勉強して、高校の教科書で見慣れているところまでで拡散の原理は理解できる、または思い出せるということを前提にわかりやすく丁寧に解説したのがこの本です。
本文以外に囲み記事(Appendix / Intermezzo / Profile / Math & Phys / Example)も多く、また興味のないところは飛ばしてもかまわないように【羅針盤】を設けてあるので、自分流に読み進められるように工夫されています。
目 次
1. 拡散MRIの臨床画像
2. 拡散と熱伝導
2-1 「拡散」と聞いて思い浮かべるのは?
2-2 熱伝導
2-3 フーリエの法則
2-4 フーリエの法則から熱伝導方程式へ
2-5 フーリエの法則と熱伝導方程式の解釈
3. 拡散I
3-1 ブラウン運動
3-2 自己拡散
3-3 フィックの法則
3-4 拡散方程式
3-5 フィックの法則から拡散方程式へ
3-6 拡散と正規分布
3-7 3次元で考える
4. 拡散II
4-1 ストークス-アインシュタインの式
4-2 制限拡散
4-3 拡散係数の信頼性と測定時間依存性
5. 位相と信号強度
5-1 周波数と位相
5-2 傾斜磁場
5-3 傾斜磁場による位相変化
5-4 移動核の位相
5-5 位相分散と信号強度
5-6 拡散による位相分散
6. 拡散強調画像の信号強度
6-1 拡散系と静止系の信号強度比
6-2 DWIの信号強度
6-3 拡散係数の算出
7. 拡散強調画像の特徴
7-1 b値依存性
7-2 DWIの組織パラメータはDとT2
7-3 信号強度と粘度
7-4 組織における制限拡散
8. 異方性拡散
8-1 スカラーとベクトル
8-2 テンソル
8-3 拡散テンソル
9. まとめと追加
9-1 DWIで高信号になる組織
9-2 DWIBS
9-3 FAの異常
9-4 biexponential change
9-5 QSI(q-space imaging)