HOME » 臨床工学 » クリニカルエンジニアリング別冊 » 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症(ASO)
日本の維持透析患者は,透析歴が長い・高齢者が多い・糖尿病性腎性由来の患者が多いことなどが特徴で,これらは閉塞性動脈硬化症(ASO)を起こしやすい要因となっています.ASOは透析患者の生命予後に大きく影響しています.また,ASOによる組織の壊死のため,現在,全透析患者の2%で肢切断が行われていますが,患者のQOLを保持するために,救肢に全力を向けることが必要となっています.
本書では,維持透析患者のASOについて,診断から治療まで解説し,最新の幹細胞治療,遺伝子治療についても取り上げました.
目 次
第 I 章 総説
I-1. 維持透析患者における閉塞性動脈硬化症の特殊性
I-1. [付記]第17回社団法人日本透析医会シンポジウム「透析医療におけるConsensus Conference 2004,主題:透析患者の下肢閉塞性動脈硬化症の診断と治療」の報告
I-2. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症の社会学
I-3. 維持透析患者の冠動脈疾患
I-4. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に併発する脳血管障害
I-5. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症における下肢の血行病態
I-6. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症の血管細胞生物学
I-7. 閉塞性動脈硬化症の病理組織学
第 II 章 診断
II-1. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症の臨床症状と理学的所見
II-2. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症の機能診断
II-3. 維持透析患者の下肢閉塞性動脈硬化症の画像診断
II-4. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症の重症度分類と救肢・肢切断
第 III 章 治療
III-1. TASC(TransAtlantic Inter-Society Consensus)と閉塞性動脈硬化症診断・治療のアルゴリズム
III-2. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に対する薬物療法・運動療法・フットケア
III-3. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に対するバイパス手技と成績 -救肢向上の試みと問題点-
III-4. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に対する血管内治療
III-5. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に対するアフェレシス治療
III-6. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症における急性閉塞例に対するLDLアフェレシスの効果
III-7. 維持透析患者の下肢閉塞性動脈硬化症に対する遺伝子治療
III-8. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に対する幹細胞治療
III-9. 維持透析患者の閉塞性動脈硬化症に対する補完・代替医療