身体・表現・世界というキーワードで,人間理解に必要な哲学と身体・世界,時間と他者,言葉と世界とのかかわり,自然と人間が生み出した科学と世界とのかかわりから,哲学への世界にいざなう,不変かつ変化の激しい今に必要な自身の哲学の柱となる名著.
【内容紹介】
第2版(2013年)から10年、〈人間らしさ〉をめぐる問いは、普遍的な問いでありながら、今日、その緊急性を増しているように思われる。一つにはAI技術に先導され急速に進展する科学技術の成果が、私たちの生活環境をコントロールしつつあること、もう一つは社会に日々生じている出来事が、〈非人間的〉な様相を呈しつつあること。初版(2007年)以来、身体論を基軸として、〈人間らしさ〉についての考察をかさねてきた本書として、今回、こうした状況に対処すべく、あらたに〈身体的理性〉の概念を導入し、あわせて議論を深めるための改稿と加筆をおこなった。
目次
序章 人間らしさ
第1章 身体としての自分
第2章 生きられた世界
第3章 時間の不思議さ・生と死
第4章 他者・近さと隔たり
第5章 言葉・比喩・論理
第6章 責任と自由
第7章 世間と社会
第8章 創造の秘密
第9章 技術と科学
第10章 自然・文化・歴史
符節 哲学から見た看護 ―『看護診断』のために-