インスリンは1921年に発見され,医薬品として製造が開始されましたが,インスリンの力価はロットごとや製造会社ごとにバラツキがありました.
そこで,1924年にインスリン標準品を調製する動きがあり,1925年に8単位=1mgと定義されることになりました.
これが最初のインスリン国際標準品です.
その後,インスリン製造技術が急速に進歩し,1958年には24単位=1mgとなり,精製技術がより進歩したことにより,1987年にはヒトインスリン26単位=1mg(1mg=26単位)と定義されました.
しかしながら,世界的に,インスリンの成分表示は,「単位(Unit)」という単位が使用されています.
「単位」という表示は生物由来成分の医薬品に多く用いられており,他には,血液凝固作用を持つ「ヘパリン」製剤は,インスリンと同じ「単位」という単位,また,抗ウィルス作用をもつ
インターフェロンや成長ホルモン製剤では,「国際単位(IU:International Unit)」という単位が使用されています.