急性期スーパーナース養成講座「松田塾」は2011年より開始し,6年が経過しました。この目的は,日本救急医学会や日本集中治療医学会,および私の主催する研究会などにおける医師を対象とした診療教育に加えて,患者さん管理の実践を担当する看護師さんやパラメディカルの皆さんと,急性期管理のエッセンスを共有することです。急性期管理は,より簡便にわかりやすくシンプルに,より効率と安全性と追求していくことが必要です。
さて,今後の急性期医療や在宅医療などを支えていく看護師を計画的に養成していくことを目的として,「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)」によって,「保健師助産師看護師法」の一部が改正され,平成27年10月1日より「特定行為に係る看護師の研修制度」が立ち上がりました。これにより,「保健師助産師看護師法第37条の2第2項第1号に規定する特定行為及び同項第4号に規定する特定行為研修に関する省令(平成27年厚生労働省令第33号)」が公布されました。 医療現場において,看護特定行為の実施と安全性を皆で共有する必要があります。
本講では,看護特定行為をよりわかりやすく,ビジュアルに,手順書を添えて解説していきます。
9:30~10:00 開場・受付
9:55~10:00 オリエンテーション
10:00~10:20 総論●看護特定行為の概説
はじめに,看護特定38行為21区分の概要と,留意点をまとめます。
・患者特定:特定行為の対象となる患者について
・病状範囲:看護師さんによる診療補助患者の病状
・診療補助内容:特定行為としての診療の補助内容
・確認事項:特定行為を行うときに確認する事項
・連絡体制:医療の安全を確保するための連絡体制
・報告方法:特定行為を行った後の医師または歯科医師に対する報告方法
10:20~12:00 Round 1●7区分目までの解説
人工呼吸器に関係する事項,ドレーン管理について
・気道確保に係る関連
・人工呼吸に係る関連
・長期呼吸療法
・循環器関連(ペースメーカー・PCPS・IABP)
・心嚢ドレーン管理
・胸腔ドレーン管理
・腹腔ドレーン管理
12:00~13:00 昼食休憩
13:00~14:30 Round 2●8〜15区分目までの解説
褥瘡管理など
・ろう孔管理
・中心静脈カテーテル管理
・末梢留置型中心静脈注射用
・創傷管理関連
・カテーテルの挿入
・創部ドレーン管理関連
・動脈血液ガス分析管理関連
・透析管理関連
14:30~14:45 休憩
14:45~16:30 16〜21区分目までの解説
持続静脈内投与として使用する緊急時の循環作動薬の特徴を,個々の薬剤の特徴を含めて,詳細に解説します.
薬剤については,ひとつひとつを丁寧に,特徴となる内容をまとめます.
・感染に係る薬剤投与関連
・栄養と水分管理に関わる薬剤投与関連
・血糖コントロールに係る薬剤投与関連
・術後疼痛管理関連
・循環動態に係る薬剤投与関連
・精神と神経に係る薬剤投与関連
・皮膚損傷に係る薬剤投与関連
16:30~16:45 まとめ・質疑応答
16:45 終了
※講義内容は変更になる場合があります