シリーズ
第1回では,注射剤のラベルに書かれている数字と単位について学習しました.
第2回では,
第1回で説明した「mL」「mg」「%」以外の主な単位(「国際単位」「µg」「mg/kg(重量/体重)」「ng/kg/min(重量/体重/時間)」「mg/m²あるいはng/m²(重量/体表面積)」)について学習しました.正しい計算方法を理解し,正解にたどりつくことができましたか?
第3回目となる今回は,実際に投与する場面で遭遇する「点滴速度」と「1分間あたりの投与滴下数」についての計算方法を学びます.
例題を入れながらていねいに説明していますので,一度とおして読んでみてください.
また,忘れてしまったときや再確認のために必要な箇所だけ目をとおし,繰り返し学習することをお勧めします.
では今回は,輸液ポンプと輸液セットの滴下数の統一期日が迫っていますので,
その内容や表示されている滴下数の意味などの説明から始めましょう.
輸液ポンプには,①流量制御型と②滴下数制御型の2種類があります.今回の統一によって影響を受けるのは,
②滴下数制御型の輸液ポンプです.最近の機種では20滴の設定ができる仕様となっているポンプもありますが,
変更できないものもあります.
使用中の輸液ポンプのメーカーに確認する必要があります.したがって,これからは滴下数を「20滴」に設定変更を行うか,
変更ができない場合は,新しい機器の購入を検討する必要があります.20滴への設定変更が可能な機種には,
それを知らせるラベルが貼られています.
滴下数「20滴」への設定変更が 可能なことを知らせるラベル
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輸液ポンプ(テルモ株式会社) 予定量と流量を別々に表示
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